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iコンピテンシディクショナリ(iCD)とは

iCDの特徴や構成要素について詳しく紹介します
iコンピテンシディクショナリ(iCD)は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)がIT関連企業のビジネスモデルの変化や、将来必要とされるIT人材像を踏まえて策定したIT人材育成のためのフレームワークです。
タスク、スキル、人材の3つの要素を軸に構成されており、IT技術者個人のスキル向上や、教育・研修サービス提供機関の教育内容の開発などに活用することができます。

iCDの構成
iCDは、以下の2つのディクショナリから構成されています。

1.タスクディクショナリ(業務の辞書)
求められる機能や役割を「課される"仕事"」として定義したもの
2.スキルディクショナリ(能力の辞書)
タスク(課される"仕事")を支える能力(スキルや知識)を整理したもの
タスクディクショナリとスキルディクショナリは、車の両輪のように密接に関係しています。タスクを遂行するためには、必要なスキルを習得する必要があります。逆に、スキルを活かすためには、実際にタスクを遂行する場が必要です。
ただし、スキルディクショナリはタスクディクショナリと連係した利用も可能ですが、単独での利活用ができるように設計されています。
iCDの構成

タスクディクショナリ

タスク構成図

タスク構成図
ビジネスのライフサイクル(戦略、企画、開発、利活用、評価・改善)と、「計画・実行」、「管理・統制」、「推進・支援」「その他業務」の 4 つのタスク群からなるタスクの構成が表されています。
タスク大分類単位でタスクディクショナリの全体像を俯瞰することで、自タスクの策定に利用することを想定しています。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)

タスク一覧

タスク一覧
タスクは大分類、中分類、小分類の3階層と評価項目で構成されています。
企業や組織などが IT 人材の育成を検討する際、企業戦略や事業計画に基づき、組織機能に必要なタスクをタスク一覧から取捨選択して人材の役割を定義するための自タスクを策定するために利用することを想定されています。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)

タスクプロフィール(抜粋)

タスクプロフィール
タスクプロフィール一覧
ビジネスモデル、業態、開発手法等の観点で、自社のタスクを参照する分類です。
自タスク策定のためにタスク一覧からタスクを取捨選択する際に、タスクの理解を助けるための参考情報として利用することができます。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)
タスクプロフィール×タスク対応表
タスクプロフィール×タスク対応表
「タスクプロフィール一覧」(各タスクプロフィールの説明)と「タスクプロフィール×タスク対応表」の 2 種類のドキュメントで提供され、対応するビジネス・業務、開発対象などのタスクの特徴・特性により分類されています。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)

スキルディクショナリ

スキル構成図

スキル構成図
スキルディクショナリは、スキルの特性に基づき「メソドロジ」、「テクノロジ」、「関連知識」、「ITヒューマンスキル」に「企業固有スキル」を加えた5つのスキルカテゴリで構成されています。

スキル一覧

スキル一覧
「スキルディクショナリ」は、「タスクディクショナリ」にある各タスクについて、それらを遂行する際に必要な素養(能力)を体系化したもので、スキルカテゴリ、スキル分類、スキル項目、知識項目の4つの階層で構成されています。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)

職種一覧(職種×スキル対応表)抜粋

職種一覧(職種×スキル対応表)
職種一覧は、従来のスキル標準や CCSF(追補版)で定義されている職種・専門分野、人材像、人材モデルを、スキルディクショナリのスキルと組み合わせ、職種として定義し一覧にしたものです。
個人が目標とするIT技術者の目標を定め、それに必要なスキルを特定する場合などの参考情報として利用することが想定されています。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)

タスクとスキルの関係

タスクディクショナリとスキルディクショナリは、車の両輪のように密接に関係しています。タスクを遂行するためには、必要なスキルを習得する必要があります。逆に、スキルを活かすためには、実際にタスクを遂行する場が必要です。
ただし、スキルディクショナリはタスクディクショナリと連係した利用も可能ですが、単独での利活用ができるように設計されています。

タスクディクショナリで定義された各タスクに対して、それを遂行するために必要なスキルがスキルディクショナリで特定されます。これにより、業務に必要なスキルが明確になります。

 スキルディクショナリに含まれる各スキルは、それがどのタスクや役割に関連するかを明確にします。これにより、スキルを持つ人材がどのようなタスクに適しているかが判断できます。

タスク×スキル対応表(抜粋)

タスク×スキル対応表(抜粋)
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)

iCDと人材育成のPDCA

iCDは、人材育成を体系的に進めるための効果的なツールです。iCDを活用することで、人材育成の効率化、人材評価の客観化、組織全体のスキルアップを実現することができます。
以下のように、人材教育のPDCAサイクルを回すことで、組織は競争優位性を獲得するための強力な人材育成システムを構築することができます。
Plan(計画)
組織目標や戦略を踏まえて、業務担当者に必要となる業務・役割・スキルを明確にします。
その上で、人材育成の目的や評価項目・目標を設定し、業務内容・研修受講・資格取得など具体的な取り組みを検討します。
Do(実行)
業務担当者は目標設定に基づいた業務遂行・研修受講・資格取得の取り組みを実施します。
教育担当者は研修や指導を実施し、従業員がスキルを習得できるように支援します。
Check(評価)
業務担当者は実行した業務・研修受講・資格取得の取り組みなどから、習得したスキルのレコーディングを行い、習得スキルレベルと設定した目標の達成度合いを確認します。
教育担当者は評価項目を正しく理解し、客観的な評価を行うことで、育成の成果を正確に把握することができます。
Action(改善)
評価結果の内容を分析し、評価項目・目標設定の改善(上方修正・下方修正)が必要か検討します。
目標を達成できなかったのであれば、なぜ達成できなかったのか検証し、次は何をして達成を目指すのかを考えます。
その際、環境の変化や、状況の変化に合わせて、評価項目・目標設定の見直しを行うことも重要です。
Step.1
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iCDの活用方法について

1.組織力強化のための利活用
・組織の持つべき機能・役割の可視化、および組織設計
・役割分担、最適配置の明確化
・業務機能の把握と生産性や業務品質の向上を目的とした人材育成策の検討等


2.企業・組織戦略実現に向けた効果的な投資の実施
・優先順位の明確化、投資効果の把握等


3.プロジェクト要員の割り当ての効率化
4.企業・組織目標と現状にあった人材育成計画の立案

・IT 人材の現状、強化すべきポイントの把握
・育成計画の検討
・適切な教育プログラムの選択等


5.キャリアパスの明確化
・目標とするキャリアを実現のためのスキル開発の明確化
・キャリアチェンジを図る際の参照モデルとして利用等
活用事例

iコンピテンシディクショナリ(iCD)の活用ツール

SSI-iCDは、ITスキル標準のタスク・スキルを標準搭載する人材スキル管理システムです
独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が提供する、「iコンピテンシ ディクショナリ(iCD)」、「ITSS+(プラス)」、「デジタル推進スキル標準(DSS-P)」「ITSS」「UISS」「ETSS」に対応したスキル管理システム「SSI-iCD」です。